旅行業法「旅行業者代理業」
旅行業「定義」の「旅行業の種類」について、旅行業法では「旅行業」と「旅行業者代理業」の2つに分類されます。旅行業法の問題では旅行業と代理業の違いについて多く問われますので、違いを確認しながら学習しましょう。
旅行業者代理業の業務範囲
- 営業所ごとに1人以上の旅行業務取扱管理者を選任しなければならない。(兼任の禁止)
- 地域限定旅行業者、またそれを所属旅行業者する旅行業者代理業者は、1人の旅行業務取扱管理者が複数の営業所を兼任できる例外がある。
- 複数の営業所間の距離が40㎞以内
- 前事業年度における旅行業務に関する旅行者との取引額の合計が1億円以下
- 所属旅行業者の業務のみ行うことができる。
- 所属旅行業者の種別に制限がない。
- どの旅行業者の代理業者となることができる。
- 所属旅行業者の氏名または名称および旅行業者代理業者であることを明示する。
- 旅行業者であると誤認させたり、所属旅行業者を誤認させるような広告等をしてはならない。
- 所属旅行業者が旅行業者代理業者の業務についての責任を負う。(賠償責任)
- ただし、所属旅行業者が「相当の注意をし、かつ損害の発生の防止に努めた場合」は、責任を免除される。(例外)
- 相談業務はできない。
- 旅行業者代理業者は旅行業者ではない。
- 「旅行業務取扱料金」は、所属旅行業者のものを使用する。
- 「旅行業約款」は、所属旅行業者のものを使用する。
- 「旅行業務取扱管理者」は、自社で選任する。
- 「標識(登録票)」は、旅行業者のものとは様式が異なる。
- 色は同じ(青:海外、白:国内)
- 「外務員証」は、旅行業者代理業者が自ら発行する。
- 受託契約は、所属旅行者以外の他の旅行業者と受託契約を直接締結することはできない。(「受託契約」を参照)
委託旅行業者 ⇄ 受託旅行業者(所属旅行業者) ⇄ 受託旅行業者代理業者(旅行業者代理業者) - 所属旅行業者以外のために旅行サービス手配業を行う場合、旅行サービス手配業の登録が必要。(「旅行サービス手配業」を参照)
- 旅行サービス手配業の登録を受けた旅行業者代理業者は、所属旅行者から独立して旅行サービス手配業を行うことができる。
- 所属旅行業者のために旅行サービス手配業を行う場合、旅行サービス手配業の登録は必要ない。
旅行業者代理業の責任範囲
上記で述べたように、「旅行業者代理業者は旅行業者ではない」という大前提を基に、責任の所在、業務範囲、登録期間、営業保証金、旅行業者代理業者の業務範囲を整理して覚えましょう。
責任 | 所属旅行業者(原則、例外あり) |
業務範囲 | 所属旅行業者の範囲内 |
登録期間 | なし |
営業保証金 | 不要 |
財産的基礎 | 不要 |
旅行業者代理業の登録
旅行業者と同様に、旅行業者代理業者にも登録と失効に関する条件があります。
- 登録行政庁は、主たる営業所を管轄する都道府県知事。
- 登録申請は代理業者自身でおこなう。
- 財産的基礎(基準資産額)の規定はない。
- 営業保証金の規定がない。
- 登録の有効期間がない。
- 以下の変更があった場合、新たに登録(新規登録)が必要になる。
- 所属旅行業者の変更
- 業務範囲の変更
旅行業者代理業の失効
失効した場合、新たに登録が必要。
- 所属旅行業者との契約が効力を失ったとき。
- 所属旅行業者が旅行業の登録を抹消されたとき。
「所属旅行業者を変更」する場合や、「業務範囲を変更」する場合、また「所属旅行者との契約が終了」した場合は、すべて新規登録が必要です。「登録・失効」は、本試験でよく問われるので、「変更登録」という間違いキーワードが出てきたら気をつけましょう。
確認テスト
確認テスト 旅行業法「旅行業者代理業」
PLAY AGAIN を押すと、新しい問題がランダムに出題されます。何度も違う問題に挑戦しましょう。