旅行業約款 特別補償規程「携帯品損害補償金」

特別補償には、生命・身体に対する補償のほかに、手荷物の損害に対しての補償「携帯品損害補償金」も適用されます。適用範囲をみていきましょう。

携帯品損害補償金が支払われる期間
企画旅行に参加する旅行者が、企画旅行参加中に生じた事故によって「補償対象品」(身の回り品)に損害を被ったときに支払われる。
※常に本人が携帯しているときに限る。他人が携行しているときに起きた事故は対象ににならない。
携帯品損害補償金が支払われない場合
1.旅行者の故意または重大な過失(故意に破損させるなどした場合)
2.補償対象品の瑕疵(持ち主でも見つけられなかった瑕疵は除く)
3.自然の消耗(サビ、カビ、変色、虫食いなど)
4.機能に支障をきたさない外観の損傷(移動中の荷物の搬送時についたキズ)
5.補償対象品(身の回り品)の液体漏れ
※その液体が他の対象品に損害を与えた場合、その損害を被った対象品は補償対象になる。
6.置き忘れ、紛失
※ひったくり、強盗、火災などの偶然の事故で損害を受けた場合は補償の対象となる。
この表では、携帯品損害補償金が支払われない場合の項目として特に重要な項目を列挙しましたが、前項の特別補償規程「支払われない場合」も携帯品損害補償金が支払われない場合に含まれます。
例)
・旅行者が故意に携帯品を破壊し、補償金を得ようとした。
・自動車を無免許で運転中に事故を起こし、車内にあったカメラが破損した。


では、どのようなものが補償対象品にならないのでしょうか。

補償対象品に含まれないもの
1.現金、小切手、有価証券、定期券など
2.クレジットカード、航空券、パスポート
3.データ各種(原稿、帳簿、設計図など)※USBなどの電子記録媒体も含む
4.船舶、自動車、原付自転車(それらの付属品も含む)
5.登山用具、探検用具など
6.義肢、コンタクトレンズ、入れ歯など
7.動物、植物

支払金額についてみていきましょう。

携帯品損害補償金の支払額
1.補償対象品の「価格」と「修繕(修理)」にかかる金額で、低いほうの金額が支払われる。
※補償対象品の価格とは、壊れた時点の価値(価格、時価)をいう(新品が3万円でも、時間が経過すると当然に価値が下がるため)
例)
・デジタルカメラ:5万円(使用による消耗で、時価3万円)
・修繕(修理)費:3万5千円
この場合、低いほうを支払額とするので、3万円が携帯品損害補償金として支払われる。
2.対象品1個に対し、損害額の上限は10万円
3.旅行者1名に対し、1企画旅行につき損害額の上限は15万円
・損害額が3000円未満(超えない)の場合は、携帯品損害補償金は支払われない。
※3000円の場合は払われる。
※旅行業者に故意または重大な過失がある場合は、15万円を超えた場合でも実損額を賠償しなければならない。

旅行中に第3者が起こした事故により旅行者または手荷物に損害を被った場合はどうなるでしょうか。

代位とは・・・ 旅行業者が旅行者に代わって請求すること
第3者とは・・・旅行業者と関わりのない者(路線バスの運転手、ホテルのベルボーイなど)

第三者の故意または過失による損害賠償
損害を受ける対象が「旅行者」と「手荷物」の違いにより、損害賠償の請求権者が変わります。
1.第3者から旅行者が被害を被った場合(移動中の路線バスが事故に遭い負傷した。)
・旅行業者は旅行者に特別補償金を支払う。
旅行者は、第3者に対し、自身で損害賠償を請求することができる。
2.第3者から手荷物に損害を受けた場合(ホテルのポーターが手荷物を落としてしまい、その結果、中のお土産が破損してしまった。)
・旅行業者は旅行者に携帯品損害補償金を支払う。 
旅行業者は、第3者に対し、補償金の限度内で損害賠償請求が可能。(代位)
損害賠償の請求権者は、「旅行者」は旅行者自身、「手荷物」は旅行業者になる。

確認テスト 目次



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする