旅行業約款 手配旅行契約「契約の成立」

「契約の成立」も手配旅行契約と募集型・受注型企画旅行契約の違い比較していきましょう。また、標準旅行業約款の一部が改正にともない、通信契約の成立時期について変更点がありますので注意してください。(2020年4月1日施行)

契約の成立(申込み方法)
1.通常の申込み
所定の申込書と申込金を提出(原則)
例外)
・書面のによる特約をもって、申込金を支払うことなく契約を成立させることがある。
・旅行業者の承諾により契約が成立する。
・契約成立日は、契約書面に記載する。
※書面による特約を結んでいなければならない。
2.団体・グループの申込み
所定の申込書と申込金を提出(原則)
例外)
申込金を支払うことなく契約を成立させることがある。
契約責任者と旅行業者の間で契約を交わす。
・旅行業者が承諾し、その旨を記した書面の交付をしたときに契約が成立する。
※通常の申込みと違い、書面による特約は必要ない
3.通信契約による申込み
会員番号、運送・宿泊などのサービス内容を通知を旅行業者に通知する。(クレジットカード番号、日程、ホテル名、飛行機の便名など)
通信契約の成立時期についての法改正

改正民法施行および通信手段の技術の発達にともない、標準旅行業約款の一部が改正された。(2020年4月1日施行)

通信契約の成立時期
「旅行業者が契約の締結(または契約の申込み)を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時」

全て通知が到達したときに統一された。(すべて「到達主義」)

例)
1.電話による通知(留守電の録音通知も含む)
2.郵便や宅配便による通知
※改正前は「発信主義」であったが、改正により郵便も「到達主義」となった。
3.電子メールによる通知

4.口頭による申込み
運送または宿泊の手配のみを目的とする手配旅行契約で旅行代金と引換えに当該サービスを受ける権利を示した書面(乗車切符、宿泊券など)を交付する場合、口頭による申込みを受け付けることがある。
・旅行業者が承諾したときに契約が成立する。(申込書や申込金の手続が要らない)

手配債務の終了
旅行業者が「善良な管理者の注意」(善管注意義務)をもって旅行サービスの手配をしたときは、手配旅行契約に基づく旅行業者の債務の履行は終了する。
・満員、休業、条件不適当等の事由により、運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても、旅行業者が善管注意義務を果たしたときは、旅行者は、所定の旅行業務取扱料金を支払わなければならない。

書面の交付
1.契約成立後、速やかに契約書面を交付しなけらばならない。
・募集型・受注型企画旅行契約と同様に、手配旅行契約もこのような決まりがある。
例外)
・旅行代金と引換えに当該サービスを受ける権利を示した書面(乗車券、宿泊券など)を交付した場合、契約書面を交付しない場合がある。(上の表4)
2.確定書面、企画書面は交付しない。
・契約書面の時点で、運送・宿泊などの手配がすべて完了しているので確定書面は必要ない。また旅行開始後の旅程管理もないので受注型企画旅行契約のように企画書面も必要ない。

旅行業者が契約の拒否をする場合は以下のとおりです。募集型・受注型企画旅行と手配旅行契約の違いをみていきましょう。

契約の拒否
募集型企画旅行契約 受注型企画旅行契約 手配旅行契約
1.参加条件を満たしていない
(年齢、性別、資格など、旅行業者があらかじめ明示した条件)
1.参加条件なし
旅行者からの依頼で、旅行者が参加できる内容で企画・手配されるため、条件は存在しない。
2.募集予定数に達したとき 2.募集予定数なし
募集ではないので予定数はない。
3.他の旅行者に迷惑を及ぼす恐れがあるとき なし(他の旅行者と一緒に行動しない)
4.クレジットカード決済ができなかったとき(通信契約を締結する場合)
5.反社会勢力(暴力団員、その他の関係者、関係企業など)と認められるとき
・単に暴力団員等という理由で拒否される訳ではなく、平穏に旅行をすることまでも排除されるものではない
6.旅行業者に対して暴力的・不当な要求、暴力・脅迫的な行為があったとき
7.偽計や威力を用いて、旅行業者の信用を毀損する行為、業務妨害行為があったとき
8.旅行業者の業務上の都合
・業務上の都合についての制限はない (拒否の内容を逐一伝える必要・義務はない)

本試験は、募集型企画旅行契約の内容を十分に理解したうえで、受注型企画旅行契約と手配旅行契約との違いを比較しながら学習しましょう。

確認テスト 目次



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