旅行業法「外務員」




営業所以外の場所で取引をおこなう旅行業者等の従業員を外務員といいます。試験では「旅行業務取扱管理者」と比較された問題が出題されます。特に「旅行業務取扱管理者証」と「外務員証」の違いに気をつけましょう。

外務員・外務員証

  1. 名称による区別がない(名前に決まりがない)
    • 販売員、勧誘員などの名称でも、営業所以外で旅行業務を行えば、法律上は外務員になる。
  2. 旅行業者等は、国土交通省令で定める様式の証明書(外務員証)を携帯する
    • 旅行業者代理業者も同じ様式の証明書を携帯する。
  3. 役員・使用人の区別はない
    • 役員でも営業所以外の場所で業務を行う場合は携帯しなければならない。
  4. 外務員証を提示しなければならない
    • 営業所以外の場所で業務を行う場合は、外務員証を提示しなければならない。
    • 旅行者からの請求の有無にかかわらず提示しなければならない。

外務員の権限

外務員は、その所属する旅行業者等に代わって、旅行者との旅行業務に関する取引についての一切裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。ただし、旅行者が悪意であったときは、この限りではない。(21条6第3項)

  • 外務員が行った契約・取引は、完全に旅行業者が行った行為となるため、その後の責任はすべてその旅行業者に帰属する。
裁判外の行為
  • 訴訟を起こしたり、裁判での立証行為や主張などを除いた、旅行業務に関する取引についての行為
悪意
  • 法律的な意味の悪意とは、「そのことを知っている(いた)」ということ。道徳的な良し悪しの価値判断ではない。(⇔善意:知らない(知らなかった))

 

外務員証と旅行業務取扱管理者証は、違いを比較しながら覚えましょう。

旅行業務取扱管理者証 外務員証
携帯義務なし 必ず携帯(営業所以外の取引)
旅行業務取扱管理者が携帯 営業所以外の場所で旅行業務について業務を行う者(役員・使用人)
提示(旅行者からの請求があった場合) 必ず提示(旅行者からの請求に関係なく)
旅行業者が発行
旅行業者代理業者自ら発行(所属旅行業者ではない)
様式
氏名・生年月日
顔写真(撮影月日)
所属営業所・発行日
法人の場合は、会社名・主たる所在地・代表者氏名
国土交通省令で定められた様式

「旅行業務取扱管理者」と比較しながら効率よく覚えましょう。

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