運送約款 国内航空運送約款「航空券・紛失」




今回も「ANA国内旅客運送約款」を基に解説していきます。JALとの違いも注意しましょう。

航空券の効力と有効期間、また有効期間の延長については以下のとおりです。

航空券の効力
1.航空会社は、運賃及び料金を申し受けて航空券の発行を行う
・電子航空券(認証コード)の発行(QRコードなど)
・紙片の航空券の発行
・航空引換証の発行
※旅客は氏名、年令、性別及び電話番号その他の連絡先を申し出なければならない。
2.航空券は旅客本人のみが使用でき、第三者に譲渡することはできない
3.航空券は、電子データベース上に記録された事項(予約事項)の通りに使用しなければ無効になる
4.航空券の有効性を確認するには、認証コード(QRコードなど)や紙片(紙の航空券や航空引換証)の提示が必要になる
有効期間
1.搭乗予定便が含まれているもの
・搭乗予定便に限り有効
2.登場予定便が含まれていないもの
・航空券発売日及び発行日の翌日から起算して1年間有効(JALも同じ)
※特定の旅客運賃を適用する航空券について別段の定めをした場合はこの限りではない。
3.有効期間の満了日までに登場しない場合、航空券は無効になる
4.航空引換証ANAのみに適用)
・予約事項に搭乗予定便が含まれるもの:搭乗予定日までに航空券と交換
・予約事項に搭乗予定便が含まれないもの:「航空引換証」の発行の日の翌日から起算して90日以内に航空券と交換
有効期限の延長
以下の事由により、有効期間満了日の翌日から起算して30日以内に限り延長することができる。(JAL:有効期間満了日より30日以内
※有効期間を延長した場合、旅客の同伴者が所持する航空券または航空引換証(ANAのみ)も同様に期間の延長をすることができる。
①旅客が病気その他の事由で旅行不能となったとき
②会社が予約した座席を提供できないとき(ダブルブッキング、座席の故障 など)
③座席を予約できないとき(オープンチケットの有効期間の最終日に座席を予約できないなど)
1.予約済み航空券
・搭乗日の翌日から起算して30日以内の延長が可能(JAL:有効期間満了日より30日以内)
2.予約なし(オープン)航空券
・有効期間終了日の翌日から起算して30日以内の延長が可能(JAL:有効期間満了日より30日以内)

 

最後に航空券を紛失してしまったとき、どういった対応がなされるのか、詳しくみていきましょう。ANAとJALで違いがあるので注意してください。

航空券の紛失
航空券(紙片)を紛失した場合、あらためて搭乗する区間の航空券または航空引換証(ANAのみ)の購入をしなければならない。
1.払戻期間満了日までに「紛失の届出」をする
・ANA:有効期間満了後の翌日から起算して30日以内
・JAL:有効期間満了後の翌日から起算して10日以内
⇨航空会社は「紛失航空引換証」を発行する。
※「払戻期間」とは、紛失の届出が可能な期間のこと。
2.払戻有効期間満了の日までに「紛失航空券」または「紛失航空引換証」を提示する
・払戻期間満了の日の翌日から起算して3ヵ月間
※「払戻有効期間」とは、届出後に払戻が可能な期間のこと。
①改めて航空券を購入した場合(搭乗した)
・払戻有効期間満了日の翌日から起算して3か月以内に、紛失した(発見された)航空券または紛失航空引換証を提示
⇨調査(未使用か、払戻有効期間内に払戻しがなかったか)
あらためて購入(二重購入)した代替航空券の運賃額から所定の手数料を差し引いて払い戻す
②購入をあきらめた場合(搭乗しなかった)
・払戻有効期間満了日の翌日から起算して3か月以内に、紛失した(発見された)航空券または紛失航空引換証を提示する
⇨調査(未使用か、払戻有効期間内に払戻しがなかったか)
発見された航空運賃が払い戻される運賃額から所定の手数料を差し引いて払い戻す
3.払戻しは、以下の費用が差し引かれ払い戻される
・所定の払戻手数料、取消手数料
調査手数料:航空券または航空引換証1枚につき2.060円(JAL:2.000円)、料金券1枚につき1.030円(JAL:1.000円)

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