特別補償規程「支払われる場合」

特別補償金は、「(募集型・受注型)企画旅行に参加中」に傷害を被ったときに支払われますが、では、「旅行に参加中」とはどの状態を指すのでしょうか。この項では特別補償金が「支払われる場合」にフォーカスして解説していきます。
旅行開始から旅行終了まで
1.添乗員などにより受付や解散の告知が行われる場合
- 開始:受付完了時
- 終了:解散を告げた時
2.添乗員などによる受付や解散の告知が行われない場合
開始 | 終了 |
①空港:保安検査場で手荷物検査等の完了時 | ①空港:旅客出口から出たとき ※空港の建物ではない。 |
②船舶:乗船手続完了時 | ②船舶:下船時 |
③鉄道:改札通過時、改札がないときは列車乗車時 | ③鉄道:改札通過時、改札がないときは列車降車時 |
④車両(バス):乗車時 | ④車両(バス):降車時 |
⑤宿泊機関:施設への入場時 ※チェックイン時ではない。 |
⑤宿泊機関:施設からの退場時 ※チェックアウト時ではない。 |
⑥施設(美術館など):利用手続き完了時 ※建物への入場時ではない。 |
⑥施設(美術館など):施設からの退場時 |
旅行者が旅行途中で行程から離れる場合

ツアー中には、自由に行動が許される時間帯(無手配日、フリープラン)や、別料金を支払って現地の日帰りツアー(オプショナルツアー)に参加するなど、本来の企画旅行の行程から離脱する場合があります。その場合、補償金はどのように支払われるのでしょうか。
- あらかじめ離脱日と復帰日を届け出た場合。
- 離脱中の期間は「企画旅行参加中」になされ、特別補償の対象となる。(支払われる)
- 離脱日と復帰日を届け出ていない、復帰の予定なく離脱した場合。
- 離脱中の期間は「企画旅行参加中」にならず、特別補償の対象外となる。(支払われない)
- 旅行日程中で、旅行業者が運送・宿泊等のサービス手配を一切しない日。(無手配日、フリープラン)
- 契約書面に、この無手配日に生じた事故によって被った損害に対して、補償金や見舞金を支払わない旨を記載したときは、旅行参加中とみなされず、補償金及び見舞金は支払われない。
オプショナルツアー
企画旅行参加中の旅行者を対象として、別途の参加料金を収受して旅行業者が企画・実施する募集型企画旅行のこと。
- 主たる企画旅行とオプショナルツアーの企画旅行業者が同じ場合。
- 主たる企画旅行契約内容の一部として取り扱う。
- 二重に補償金を受けられない。
- 別の旅行会社がオプショナルツアーを実施している場合。
- 二重に補償金を受けられる。
中毒傷害

特別補償金は、交通事故などの外傷のほか、体内に吸引したり接種したことによる中毒傷害も対象となる場合があります。
- 傷害に含まれるもの(支払われる)
- 有毒ガスや有毒物質を偶然に吸引または接種してしまった場合(急性中毒症状)
- きのこ、ふぐなどの自然毒による食中毒
- 傷害に含まれないもの(支払われない)
- 有毒ガスや有毒物質を継続的に吸引または接種した場合
- 細菌性食物中毒(食中毒、食あたり)
確認テスト

確認テスト 旅行業約款「特別補償規程」
「特別補償規程」では、数字に関する問題が多く出題されます。金額や日数など、確認テストを使ってしっかりと覚えていきましょう。