国内旅行実務 JR運賃・料金「特急料金」


「運賃」は、出発地から目的地までの運送の対価であり、乗車する場合に必ず支払わなければならない対価です。それに対して、これから学習する「料金」は、急行や特急、指定席やグリーン席、寝台車などは、早く目的地に到着したり、快適さや安心などの付加価値に支払う対価になります。
前項の「運賃計算」のように、料金にも計算方法があります。
料金の計算方法 |
1.利用する列車ごとに計算する |
2.営業キロで計算する |
3.距離計算で1キロ未満は1キロに切り上げる |
4.10円未満の端数は切り捨てる |
特急料金 |
1.座席により「指定席特急料金」と「自由席特急料金」がある |
2.「新幹線」の特急料金と「在来線」の特急料金がある ・新幹線は、駅間ごとに特急料金が定められている ・在来線は、利用する区間の営業キロにより算出する |
3.在来線の特急料金は、利用する特急の区間によって、さらにA特急料金とB特急料金がある |
4.こどもの特急料金は、おとなの半額(端数は切り捨て) ※グリーン券、グランクラス、寝台券、乗車整理券は大人と同額 |
以下のように、繁忙期や閑散期、または指定席や自由席の違いにより特急料金が増減します。試験にも多く出題される部分ですので、しっかりと覚えていきましょう。
車種 | 期間 | 金額 | |
普通車 | 指定席特急料金 | 最繁忙期 | +400円 |
繁忙期 | +200円 | ||
通常期 | |||
閑散期 | ー200円 | ||
自由席特急料金 | 通年 | −530円 | |
グリーン車 | |||
グランクラス | |||
A・B寝台車 | |||
1.運賃(乗車券)は全区間と通して発売されるが、料金(特急・グリーンなど)は、原則、乗車する列車ごとに発売される | |||
2.乗車時期により、指定席特急料金は「最繁忙期(+400円)「繁忙期(+200円)」「通常期」「閑散期(-200円)」に分けられ、それぞれ通常期の指定席特急料金から増減する。 ・最繁忙期は、東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸新幹線及びJR東日本の一部の在来線特急列車に適用 ・JR九州内の在来線は閑散期の適用なし ・JR北海道内の在来線は繁忙期・閑散期の適用なし |
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3.グリーン車、グランクラス、AB寝台車を使用する場合、年間を通して通常期の指定席特急料金から530円を差し引く | |||
4.普通車自由席特急料金は、年間を通して通常期の指定席特急料金から530円を差し引いた額 | |||
5.全席指定の新幹線(東北新幹線:はやぶさ・はやて、北陸新幹線:かがやき、秋田新幹線:こまち)が立席特急券を販売する場合、自由席特急券と同額になり、年間を通して530円を差し引く |
新幹線は日本全国に9つの路線があります。
新幹線の種類 | ||
東海道新幹線 | 東京〜新大阪 | のぞみ、ひかり、こだま |
山陽新幹線 | 新大阪〜博多 | のぞみ、みずほ、ひかり、こだま、さくら |
東北新幹線 | 東京〜新青森 | はやぶさ・はやて(全車指定席)、やまびこ、なすの |
上越新幹線 | 東京〜新潟 | とき、たにがわ |
北陸新幹線 | 東京〜金沢 | かがやき(全車指定席)、はくたか、あさま、つるぎ |
九州新幹線 | 博多〜鹿児島 | みずほ、さくら、つばめ |
山形新幹線(ミニ新幹線) | 東京~(福島)~新庄 ※福島~新庄間は在来線扱い |
つばさ |
秋田新幹線(ミニ新幹線) | 東京~(盛岡)~秋田 ※盛岡~秋田間は在来線扱い |
こまち(全車指定席、はやぶさと連結) |
北海道新幹線 | 新青森〜新函館北斗 | はやぶさ・はやて(全車指定席) |
※赤字の列車は、ハイスピード料金(時速300km/時)が加算されるため、他の列車より特急料金が高額に設定されている。 |