過去問 貸切バス「運賃・料金」




過去問
次の行程(日帰り)で、学校教育法による中学校の生徒の団体が大型車の貸切バス(本問において、以下「大型バス」という。)を利用するとき、この運賃について資料に基づき各設問に該当する答を、選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(注1) 「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年月26日付 関東運輸局長公示)」によるものとする。
(注2) この運行に係る料金は生じないものとする。
(注3) 消費税の計算は、行わないものとする。
〈行 程〉(日帰り)
・走行時間の合計は6時間10分
・実車距離は214キロ
なお、「実車距離」とは、旅客の最初の乗車から最後の降車までの間に走行する距離をいい、回送距離は含まない。
・回送距離の合計は67キロ
〈資 料〉
・時間制運賃の下限額は大型バス1時間当たり5,310円とし、この大型バスの時間制運賃は下限額をもとに計算される。
・キロ制運賃の下限額は大型バス1キロ当たり120円とし、この大型バスのキロ制運賃は下限額をもとに計算される。
① この行程における下限額をもとに計算した時間制運賃の額について、正しいものはどれか。
ア. 6時間10分 ⇒端数処理 ⇒6 時間×5,310円= 31,860円
イ. 6時間10分 ⇒端数処理 ⇒7時間×5,310円= 37,170円
ウ. 6時間10分+2時間=8時間10分 ⇒ 端数処理 ⇒ 8時間×5,310円= 42,480円
エ. 6時間10分+2時間=8時間10分 ⇒ 端数処理 ⇒ 9時間×5,310円= 47,790円
② この行程における下限額をもとに計算したキロ制運賃の額について、正しいものはどれか。
ア. 214キロ ⇒ 端数処理 ⇒ 210キロ×120円= 25,200円
イ. 214キロ ⇒ 端数処理 ⇒ 220キロ×120円= 26,400円
ウ. 214キロ+67キロ=281キロ ⇒ 端数処理 ⇒ 280キロ×120円= 33,600円
エ. 214キロ+67キロ=281キロ ⇒ 端数処理 ⇒ 290キロ×120円= 34,800円
③ この団体が支払うこととなる大型バスの運賃に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
ア. 下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算した運賃
イ. 下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し1割引した運賃
ウ. 下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し2割引した運賃
エ. 下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し3割引した運賃

運賃計算の問題です。時間制運賃とキロ制運賃を実際に計算してみましょう。

①の問題 時間制運賃の額

(走行時間:6時間10分、1時間の運賃:5.310円) 出庫前及び帰庫後の点呼・点検時間として前後1時間の合計2時間を加えるので、走行時間の合計は8時間10分、30分未満は切り捨てるので、8時間に1時間の料金を乗じた額が運賃となります。よって、選択肢ウの6時間10分+2時間=8時間10分 ⇒ 端数処理 ⇒ 8時間×5,310円= 42,480円 となります。

正解:ウ

②の問題 キロ制運賃の額

(実車距離:214キロ、回送距離の合計:67キロ、1キロ当たりの運賃:120円) キロ制運賃は回送距離も含まれるので、214㎞+67㎞=281㎞、10㎞未満は10㎞に切り上げるので、290㎞に120円を乗じた額がキロ制運賃の額となります。よって、選択肢エの214キロ+67キロ=281キロ ⇒ 端数処理 ⇒ 290キロ×120円= 34,800円 となります。

正解:エ

③の問題 運賃の額

運賃は、時間制運賃とキロ制運賃を合算した額が運賃となります。選択肢ウの学生割引を選択してしまった方も多いかもしれませんが、バス会社が国土交通省に申請した運賃の下限額を下回る割引をしてはいけないため、バス会社が下限額で計算した場合、割引運賃は適用されません。(障害者割引についても同じ) 問題①、②で「下限額をもとに計算した」とありますので、運賃はこれ以上割引くことができず、選択肢アが正解となります。

正解:ア

詳しくは、貸切バス運賃・料金をご確認ください。

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